服のかたちをつくる

服のかたちをつくる

2023年8月現在。
来月からのラオス渡航に向けて、新しい服のかたちをつくっています。

服をつくるときに必要となるのが「デザイン」と「パターン」。
デザインはデザイン画でラフスケッチやイメージを描くけれど、パターンは数ミリ単位で実際に服の設計図を書いていく緻密な作業です。

「パターン」には、平面製図と立体裁断というやり方が大きく分けてあって、名前の通り平面で紙に作図をしていくか、人台(人の形をしたマネキンのようなもの)に布を当てながら勝て地をつくっていくかのどちらかになります。

主にこれまでは平面製図でやってきたのですが、立体裁断をしながらより頭の中の形をあれこれ試しながらパターンをつくりたいなと思い、立体裁断も取り入れています。

そしてもう一つ最近意識していることが、「布の無駄を減らす」こと。
西洋的な洋裁の考え方では、服を「丸みのある人の身体」に合わせてつくるので、服に曲線が多くなる分、布の無駄も増えてしまいます。けれども服を着た時に美しい線が出ます。

一方で日本の服づくりのもととなる着物は、幅36cmの着尺布一反を、無駄なくつかってきものに仕立て、さらにそれをほどいて元の反物の形に戻すこともできます。

先に洋裁を勉強してからこのきものの在り方に気づいた私は、その無駄のなさに改めて驚きました。

そして、ラオスの生産者が大切に育てた木綿から手作業で糸にし、手織りしていることを考えると、無駄にする部分は1㎠でも減らしたいと思いました。

 

平面製図と立体裁断の融合、
洋裁と和裁(直線裁ち)の融合、
相反するそれぞれの過程をうまく混ぜ合わせて、第3の道をつくりたいなと思っています。

今取り組んでいるのは和服からインスピレーションを得たハオリジャケット。
カッコいいキモノのような、洋服のような、そんな服をつくりたいのです。

写真のものはまだまだドラフト段階。どんどん深くなっていきます。

皆さまにお披露目できる日が楽しみです。
このあとも形づくり、がんばります。

 

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